局所進行直腸がん;術前化学放射線療法後の好中球-リンパ球比が遠隔無再発生存と相関

  直腸がん

Yang G, et al. Radiat Oncol. 2022. PMID: 35597954
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35597954/

・局所進行直腸がんに対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法
・好中球-リンパ球比(NLR, neutrophil-to-lymphocyte ratio)と放射線治療の線量分割/照射技術、遠隔転移再発リスクとの関連性


<背景>
・局所進行直腸がん患者における、好中球-リンパ球比(NLR)の予後への影響を評価し、好中球-リンパ球比(NLR)へ影響する放射線治療(RT, radiotherapy)の因子の検討を行った。

<対象と方法>
・2006-2019年、局所進行直腸がんに対しネオアジュバント治療として同時/逐次放射線治療が行われた1,386例を評価した。
・大半の患者(97.8%)に対しては、長期コースの放射線治療(50-50.4 Gy/25-28回)が行われており、3次元原体照射により照射が行われた患者が851例、トモセラピーにより照射が行われた患者が504例であった。
・30例に対しては短期照射(25 Gy/5回)後にXELOXによる化学療法が6週間行われていた。
・診断時、放射線治療前、放射線治療期間中、化学放射線治療後の術前の好中球とリンパ球のデータを取得した。
・主要評価項目:遠隔無再発生存(DMFS, distant metastasis-free survival)。

<結果>
・経過観察期間の中央値は61.3ヶ月(4.1-173.7ヶ月)
・5年遠隔無再発生存率は80.1%で、放射線治療前の好中球-リンパ球比(NLR)との相関はみられなかったものの、放射線治療後の好中球-リンパ球比(NLR)が遠隔無再発生存(DMFS)と有意に相関していた。
・放射線治療後の好中球-リンパ球比(NLR 4以上)と不良な遠隔無再発生存との有意な関連性が認められた(ハザード比 1.42, 95% CI 1.12-1.80)。
・他、ypT病期、ypN病期が遠隔無再発生存と関連していた。
・短期照射と比較して、長期コースの放射線治療後に好中球-リンパ球比高値(NLR 4以上)となる患者が多く(オッズ比 2.77, p=0.012)、3次元原体照射と比較してヘリカルトモセラピーにより照射が行われた患者でも好中球-リンパ球比高値(NLR 4以上)となる患者が多かった(オッズ比 1.29, p<0.001)

<結論>
・局所進行直腸がん患者において、ネオアジュバント(術前)放射線治療後の好中球-リンパ球比(NLR)の上昇は遠隔転移再発リスクの上昇、不良な生存成績と関連していた。
・好中球-リンパ球比(NLR)は放射線治療の線量分割や治療モダリティーと直接関連していた。

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