食道がんに対する(化学)放射線療法後の表在性局所再発に対する内視鏡的切除 ー ESD vs. EMR ー

  食道がん

Nakajo K, et al. Jpn J Clin Oncol. 2022. PMID: 35675653

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35675653/

・食道がんに対する(化学)放射線療法後の表在性(cT1N0M0)再発に対する内視鏡的切除術
・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD, endoscopic submucosal dissection) vs. 内視鏡的粘膜切除術(EMR, endoscopic mucosal resection)


<目的>
・食道扁平上皮がんに対する化学放射線療法後の局所再発が限局性で表在性の場合には、救済内視鏡的切除が推奨されている。
・今回の後ろ向き研究の目的は、食道がんに対する(化学)放射線療法後の局所再発に対する、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)と内視鏡的粘膜切除術(EMR)後の短期的な治療成績や局所制御を比較すること。

<対象と方法>
・1998年12月-2019年8月、食道扁平上皮がんに対する(化学)放射線療法後の表在性(cT1N0M0)の再発 96例に対し、内視鏡的に救済切除術が行われていた。
・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)40例、40病変、内視鏡的粘膜切除術(EMR)56例、56病変。
・en bloc切除率、R0切除率、重篤な有害イベント発生率、内視鏡的切除術後の局所再発を評価した。
・多変量解析を行い、内視鏡的切除術後の局所再発のリスク因子の同定を行った。

<結果>
・内視鏡的粘膜切除術(EMR)と比較して、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)後のen bloc切除率が高かった(95% vs. 63%, p<0.001)。
・R0切除率は両群間に有意差を認めなかった(73% vs. 53%, p=0.057)。
・内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が行われた患者のうち、1例に食道穿孔が認められた。
・内視鏡的粘膜切除術後(EMR)と比較して、内視鏡的粘膜下層剥離術後(ESD)後の3年累積局所再発率が低かった(27% vs. 5%, p=0.032)。
・多変量解析において、内視鏡的粘膜切除術(HR 2.7, p=0.044)が局所再発のリスク因子であった。

<結論>
・食道扁平上皮がんに対する(化学)放射線療法後の表在性の局所再発に対し、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は有効な治療法であった。


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