早期MALTリンパ腫に対する放射線治療 ー 純生存(ネット・サバイバル)への年齢の影響 ー

  悪性リンパ腫

Wu Y, et al. Radiother Oncol. 2022. PMID: 35667572
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35667572/

・早期粘膜関連リンパ組織リンパ腫(MALT lymphoma, mucosa-associated lymphoid tissue lymphoma)に対する放射線治療
・長期の純生存(ネット・サバイバル)(net survival)に対する年齢の影響
・SEERデータベース(2000-2015年)解析


<背景>
・早期MALTリンパ腫患者においては、リンパ腫関連の士オブは少なく、背景の死亡率が高い
・年齢が治療の生存ベネフィットへどのように影響するかを評価することが重要

<対象と方法>
・2000-2015年のSEERデータベース(Surveillance, Epidemiology, and End Results)に登録された早期MALTリンパ腫 9,467例を抽出し、解析を行った。
・初期治療を次のように分類した;放射線治療(3,407例)、化学療法(1,294例)、その他/不明/経過観察(4,766例)。
・各グループの背景因子を調整するため、IPTW(inverse probability of treatment weighting)を行った。
・相対生存率(RS, relative survival)、標準化死亡比(SMR, standardized mortality ratio)および治療モダリティー間の背景の死亡を調整し比較するため、Cox regressionを行った。
・放射線治療と年齢の相互作用を評価した。

<結果>
・全年齢を通して、早期MALTリンパ腫患者では、他の原因による死亡と比較して、MALTリンパ腫に関連した死亡リスクは低かった。
・化学療法(10年全生存率 61.7%、相対生存率 86.4%、標準化死亡比 1.54; p<0.001)やその他/不明/経過観察が行われた患者(10年全生存率 61.1%、相対生存率 87.2%、標準化死亡比 1.41; p<0.001)と比較して、放射線治療により治療された患者の10年全生存率(73.8%)、相対生存率(96.6%)、標準化死亡比(1.14)が良好であった。
・多変量解析およびIPTWにおいて、放射線治療は相対生存の有意な因子であった(HR 0.81, 95% CI 0.73-0.89; p<0.001)。
・相対生存率(Pinteraction = 0.016)および全生存(Pinteraction = 0.024)において、年齢と放射線治療の間に有意な相互作用が認められ、若年者において放射線治療によるベネフィットが大きいことが示唆された。

<結論>
・早期MALTリンパ腫(特に若年成人において)、放射線治療と良好な生存成績との関連性が認められた。


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