脊椎転移に対する体幹部定位放射線治療 vs. 従来の外部照射

  骨転移

Zeng KL, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022. PMID: 35675854
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35675854/

・脊椎転移に対する体幹部定位放射線治療 vs. 従来型の緩和的外部照射


<目的>
・有痛性の脊椎転移において、従来型の外部照射(cEBRT, conventional external beam radiotherapy)後と比較して、体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)後では疼痛の完全奏効率が高い。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)と従来の外照射(cEBRT)を比較した第2/3相試験(SC. 24 trial)に登録された患者の局所制御と再照射施行率を報告する。

<対象と方法>
・体幹部定位放射線治療(24 Gy/2回)または 従来型の外部照射(20 Gy/5回)にランダム化された139/229例(60%)を後ろ向きにレビューした。
・治療が行われた椎体をすべて含め、体幹部定位放射線治療群(SBRT群)66例(119椎体)および従来型の外部照射群(cEBRT群)71例(169椎体)を解析した。
・主要評価項目:MRIに基づく局所制御率と再照射率。

<結果>
・経過観察期間の中央値は11.3ヶ月、全生存期間の中央値は体幹部定位放射線治療群(SBRT群)21.6ヶ月、従来の外部照射群(cEBRT群)18.9ヶ月(p=0.428)。
・放射線抵抗性腫瘍や腫瘤の存在(傍椎体 および/あるいは 硬膜外病変の進展)は両群間でバランスがとれていた。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)後の局所再発リスクは、6ヶ月 2.8%、12ヶ月 6.1%、24ヶ月 14.8%。
・従来型の外部照射(cEBRT)後の局所再発リスクは、6ヶ月 11.2%、12ヶ月 28.4%、24ヶ月 35.6%
・体幹部定位放射線治療(SBRT)後で、局所再発リスクが有意に低かった(p<0.001)。
・多変量解析にて、従来型の外部照射(HR 3.48, 95% CI 1.94-6.25, p<0.001)および腫瘤の存在(HR 2.07, 95% CI, 1.29-3.31, p=0.002)が局所再発の有意な予測因子であった。
・1年再照射施行率:体幹部定位放射線治療群(SBRT群) 2.2%、従来型の外部照射群(cEBRT群) 15.8%(p=0.002)。
・再照射回避期間(time to reirradiation)の中央値は、体幹部定位放射線治療群(SBRT群)22.9ヶ月、従来型の外照射群(cEBRT群)9.5ヶ月。
・従来型の外部照射(cEBRT)(HR 2.60, 95% CI 1.27-5.30, p=0.009)や放射線抵抗性の組織型(HR 2.00, 95% CI 1.12-3.60, p=0.020)が再照射の予測因子であった。
・医原性の椎体骨折が、体幹部定位放射線治療群(SBRT群)8/12、従来型の外部照射群(cEBRT群)4/12に認められた。
・グレード3毒性は体幹部定位放射線治療群(SBRT群)のみに認められた(5/12)。

<結論>
・脊椎転移に対する放射線治療において、従来型の外部照射と比較して、体幹部定位放射線治療後は局所再発が少なく、再照射が行われる患者も少なかった。
・医原性の椎体骨折の頻度は想定範囲のものであったが、グレード3の椎体骨折は体幹部定位放射線治療群のみに認められた。


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