食道がんに対するネオアジュバント化学放射線療法 ーカルボプラチン/パクリタキセル併用 vs. シスプラチン/5-FU併用 ー

  食道がん

Gao X, et al. Cancers (Basel). 2022. PMID: 35681592
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35681592/

・食道扁平上皮がんに対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法
・カルボプラチン/パクリタキセル併用 vs. シスプラチン/5-FU併用
・多施設共同比較研究、台湾


<背景>
・アジアにおける食道扁平上皮がん(ESCC, esophageal squamous cellcarcinoma)に対する有効なネオアジュバント(術前)化学放射線療法(nCRT, neoadjuvant chemoradiotherapy)のレジメンは依然として不明。
・今回、食道扁平上皮がん(ESCC)に対するネオアジュバント化学放射線療法におけるカルボプラチン/パクリタキセル併用とシスプラチン/5-FUを比較した。

<対象と方法>
・ネオアジュバント化学放射線療法のレジメンにより患者を層別化した;CROSS(カルボプラチン/パクリタキセル、41.4-45.0 Gy)、PF4500(シスプラチン/5-FU、45.0 Gy)、PF5040(シスプラチン/5-FU、50.4 Gy)。
・IPTW(inverse probability treatment weighting)を用いて治療前の因子の調整を行い、プロペンシティー・スコア・マッチングを行った。

<結果>
・IPTWの前に334例を組み入れた。
・PF5040群で化学療法の完遂率が低かった(76.2% vs. 89.4% vs. 92.0%)。
・CROSS群と比較して、PF群ではネオアジュバント化学放射線療法(nCRT)期間中に高度の体重減少が多く認められ、食道摘出術後の吻合不全が多く認められた。
・PF5040後の病理学的完全奏効率が最も高かった(45.3%)。
・PF4500と比較してCROSSレジメンの全生存が良好であった(HR 1.30, 95% CI 1.05-1.62, p=0.018)が、PF5040との比較では全生存に有意差を認めなかった(HR 1.17, 95% CI 0.94-1.45, p=0.166)

<結論>
・食道扁平上皮がんに対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法において、シスプラチン/5-FU併用の45 Gy照射と比較して、CROSSレジメンに準じたカルボプラチン/パクリタキセル併用 41.4-45 Gy後の全生存が良好であったが、CROSSレジメンとシスプラチン/5-FU併用 50.4 Gyの照射との比較では有意差を認めなかった。
・高度の体重減少や術後の吻合不全の頻度が低いことから、食道扁平上皮がんに対するネオアジュバント(術前)化学放射線療法では、CROSSレジメンに準じたカルボプラチン/パクリタキセル併用が安全で有効な治療レジメン。


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