子宮頸がんに対する(化学)放射線療法 ー HIV感染が治療成績へ与える影響 ー

  子宮頸がん

Kavuma A, et al. JCO Glob Oncol. 2022. PMID: 35696625
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35696625/

・局所子宮頸がんに対する通常分割/寡分割照射による放射線治療施行例における、HIV感染の治療成績への影響。
・後ろ向き研究、ウガンダ


<目的>

・毎年800例以上の新規子宮頸がん患者の治療を行っており、およそ60%の患者が局所進行病変で、およそ40%はHIV感染陽性。
・低所得の状況下で多くの患者に最適な治療を行うことは難しい。
・2011年7月より、局所進行子宮頸がん(LACC, locally advanced cervical cancer)に対する放射線治療において、50 Gy/25回の通常分割照射(CFRT, conventional fractionated radiotherapy)の代替法として、45.0 Gy/15回の寡分割照射(HFRT, hypofractionated radiotherapy)を開始した。
・今回の研究では局所進行子宮頸がん(LACC)に対する通常分割照射(CFRT)と寡分割照射(HFRT)の治療成績を比較し、HIV感染が治療成績へ与える影響を評価した。

<対象と方法>
・後ろ向き研究
・主要評価項目:全生存、副次評価項目:毒性、治療のコンプライアンス

<結果>
・221例を解析
・扁平上皮がんが95.1%、腺がんが2.3%であった。
・患者の年齢の中央値は45.0歳(IQR 38.0-52.0)。
・病期:IIB期 38.9%、IIIA期 6.3%、IIIB期 54.8%。
・HIV陽性例 39.4%(87例)、HIV陰性例 60.6%(134例)。
・化学放射線療法が45.2%(100例)に対し行われており、52.0%(52例)で化学療法を完遂していた。
・通常分割照射(CFRT)が52.5%(116例)、寡分割照射(HFRT)が47.5%(105例)に対し行われていた。
・24ヶ月全奏功率:HIV陰性患者 54.1%、HIV陽性患者 45.0%(p=0.262)。
・HIV陰性患者と陽性患者の比較において、グレード2以上の急性期/晩期毒性に有意差を認めなかった。
・通常分割照射群(CFRT)において、60ヶ月生存率は、HIV陰性例 45.7%、HIV陽性例 27.7%(p=0.006)。
・寡分割照射(HFRT)において、60ヶ月生存率は、HIV陰性例 44.2%、HIV陽性例 30.7%(p=0.048)。

<結論>
・局所進行子宮頸がんの治療において、通常分割照射(CFRT)と寡分割照射(HFRT)の奏功や毒性、治療のコンプライアンスに有意差を認めなかった。
・HIV陰性の子宮頸がんと比較して、HIV陽性例では全生存が不良であった。


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