膠芽腫患者の肥満と予後との関連性

  膠芽腫

Weller J et al. J Neurooncol. 2022. PMID: 35704157
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35704157/

・新規診断膠芽腫症例における肥満の予後への影響
・CeTeG/NOA-09試験 および GLARIUS試験の2次解析


<目的>
・膠芽腫症例において肥満の意義に関しては不明で、従来の解析では相反する結果が報告されている。
・2つの臨床試験のデータ(GeTeG/NOA-09試験 129例、GLARIUS 170例)を用いて、肥満の予後への影響を評価した。
・GeTeG/NOA-09試験では、MGMTプロモーター領域にメチル化を認める患者で、テモゾロミド(TMZ, temozolomide)とロムスチン/テモゾロミドの比較が行われた。
・GLARIUS試験では、MGMTプロモーター領域にメチル化を認めない患者を対象として、テモゾロミドとベバシズマブ/イリノテカンの比較が行われた。
・いずれの試験でも手術と放射線治療が行われた。

<対象と方法>
・Kaplan-Meier解析とlog-rank testを用いて、肥満(BMI 30 kg/m2以上)が全生存(OS, overalls survival)や無増悪生存(PFS, progression-free survival)へ影響するかを評価した。
・既知の予後因子を組み入れ、multivariable Cox regression解析を行った。

<結果>
・全体で、22.6%(67/297例)に肥満を認めた。
・MGMTプロモーター領域にメチル化を認める患者では、肥満患者の生存成績が不良であった(全生存期間の中央値 22.9ヶ月 vs. 43.2ヶ月, p=0.001)。
・MGMTプロモーター領域にメチル化のない患者では、肥満の有無による全生存の差はみられなかった(全生存期間の中央値 17.1ヶ月 vs. 17.6ヶ月, p=0.26)。
・年齢、性別、手術の範囲、ステロイドの使用、全身状態(KPS)、治療群による調整を行ったMultivariate Cox regressionにおいても、MGMTプロモーター領域にメチル化のある患者では、肥満は有意な因子であった(adjusted odds ratio: 2.57, 95% CI 1.53-4.31, p<0.001)。

<結論>
・MGMTプロモーター領域にメチル化がある膠芽腫患者において、肥満と不良な生存成績との関連がみられたが、メチル化のない患者では肥満の生存成績への影響は認められなかった。


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