前立腺がんの術後再発 ー PSMA-PETに基づく救済放射線治療 ー

  前立腺がん

Zamboglou C, et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022. PMID: 35659629
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35659629/

・前立腺がんに対する術後再発/残存
・PSMA-PET結果に基づく救済放射線治療後の遠隔無再発生存と遠隔再発形式


<背景>
・PSMA-PET(prostate specific membrane antigen positron-emission tomography)が前立腺がんに対する前立腺全摘除術後の再発/残存に対する救済放射線治療(SRT, salvage radiotherapy)を行う前の評価に用いられることが増加してきている。
・今回の研究の目的は、PSMA-PET画像結果に基づいた救済放射線治療(SRT)後の遠隔無再発生存(MFS, metastasis-free survival)と遠隔再発形式を評価すること。

<対象と方法>
・多施設(5カ国、9施設)共同後ろ向き研究
・前立腺がんに対する前立腺全摘除術後に再発/残存が認められ、PSMA-PETの撮像が行われた患者を組み入れた。
・救済放射線治療(SRT)の前に遠隔転移(DM, distant metastases)が認められた患者は除外した。
・Cox regressionを用いて遠隔無再発生存(MFS)に影響を与える因子を評価した。
・救済放射線治療後のPSMA-PETにより検出された遠隔転移(DM)やそのリスク因子を解析した。

<結果>
・全例(815例)で前立腺床に対し強度変調放射線治療(IMRT, intensity modulated radiotherapy)が行われていた。
・PSMA-PETにて骨盤リンパ節転移が認められた患者(PLN-PET, 275例, 34%)では、骨盤リンパ節領域に対しても照射が行われていた。
・アンドロゲン抑制療法が251例(31%)に対し行われていた。
・救済放射線治療(SRT)後の経過観察期間の中央値は36ヶ月。
・救済放射線治療(SRT)後の遠隔無再発生存率は、2年 93%、4年 81%。
・多変量解析において、PSMA-PETにおける骨盤リンパ節転移陽性が遠隔無再発生存の強い予測因子であった(HR 2.39, p<0.001)。
・救済放射線治療後、遠隔転移(DM)がPSMA-PETにより128/198例(65%)に認められた。
・横隔膜下の傍大動脈リンパ節転移再発が43%、骨転移再発が45%、横隔膜上のリンパ節転移再発が9%、臓器転移が6%に認められた。

<結論>
・従来の研究と比較して今回の研究の遠隔無再発生存成績は不良で、救済放射線治療後のPSMA-PETにより高率に遠隔転移が検出されたことに伴うものと考えられた。
・PSMA-PETによるステージング後に救済放射線治療(SRT)が行われた患者において、遠隔無再発生存が全生存の代替エンドポイントとなりうるかに関しては依然として不明。
・骨盤部のリンパ節転移が遠隔無再発生存の予測パラメーターとなる可能性が示された。
・救済放射線治療後の遠隔再発の主なパターンは、横隔膜下の傍大動脈リンパ節転移と骨転移の2つ。


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