早期小細胞肺がんに対する術後放射線治療 ー SEERデータベース解析 ー

  小細胞肺がん

Li J et al. J Oncol. 2022. PMID: 35761902
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35761902/

・早期(I-IIA期)小細胞肺がんに対する術後放射線治療
・SEER database解析


<目的>
・I期-IIA期の小細胞肺がん(SCLC, small cell lung cancer)に対しては、完全切除とアジュバント(術後)化学療法が標準治療として推奨されている。
・しかしながら、術後に放射線治療(PORT, postoperative radiotherapy)を追加するべきかどうかに関しては議論がある。

<対象と方法>
・SEER(Surveillance, Epidemiology, and End Results)データベースより、I期-IIA期小細胞肺がんに対して外科手術とアジュバント化学療法が行われた患者を抽出した。
・ステージングはAJCC 8thに準じて、T1-2N0M0をI期-IIA期としてステージングの見直しを行った。
・術後放射線治療(PORT)の影響を評価するためにPSM(propensity score matching)を行い比較を行った。

<結果>
・PSM後の比較において、術後放射線治療が行われなかった患者と比較して、術後放射線治療が行われた患者で全生存が良好であった(全生存期間の中央値 8.58年 vs. 5.17年, HR 0.61, 0.39-0.96, p=0.032)。
・がん特異的生存も術後放射線治療が行われた患者で良好であった(がん特異的生存期間の中央値 11.33年 vs. 8.08年, HR 0.47, 0.27-0.82, p=0.0086)。
・5年全生存率は、術後放射線治療施行群 61.56%、術後放射線治療非施行群 46.60%。
・診断時の年齢、性別、T病期、手術のタイプ、術後放射線治療が3年/5年/10年全生存を予測する有意な因子で、これらを組み入れたノモグラムのAUC値は3年全生存 0.72、5年全生存 0.71、10年全生存 0.81。
・今回作成したノモグラムの正確性と臨床的有用性は満足できるものであった。

<結論>
・I期-IIA期小細胞肺がん(T1-2N0M0)に対する外科手術とアジュバント化学療法後、術後放射線治療を追加することによる全生存の改善効果が示唆された。
・診断時の年齢、性別、T病期、手術のタイプ、術後放射線治療をパラメーターとして組み入れたノモグラムを作成し、全生存予測の確認を行った。


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