【TROG 05.02/ALLG NHL15】 胃を除く限局性辺縁帯リンパ腫(MZL)に対する放射線治療

  悪性リンパ腫

MacManus MP et al. Eur J Cancer. 2021. PMID: 34098462
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34098462/

・胃を除く限局性辺縁帯リンパ腫に対する放射線治療
・第2相向き研究、TROG 05.02/ALLG NHL15


<背景>
・今回の多施設共同第2相試験(TROG 05.02/ALLG NHL15)では、胃を除く辺縁帯リンパ腫(MZL, marginal zone lymphoma)に対する放射線治療の有効性と安全性を評価し、自己免疫のマーカーやヘリコバクターピロリ感染の状態を前向きに評価した。

<対象と方法>
・I期/II期 または 両側臓器(paired-organ)の、胃を除く辺縁帯リンパ腫(MZL)を適格対象とした。
・骨髄検査、自己抗体パネル、ヘリコバクターピロリの評価を必須とした。
・IFRT(involved-field)またはISRT(involved-site radiotherapy)による、24-30.6 Gyの照射を行った。
・ヘリコバクターピロリの感染が検出された場合には、除菌療法を行った。

<結果>
・2006-2014年の期間に、6施設より70例が登録され、68例に対し治療が行われた。
・年齢の中央値は59歳(23-84歳)、男性が31例(46%)であった。
・55例がI期、9例がII期病変で、4例は両側臓器に病変が認められた
・節外病変の部位は、眼窩(18例)、結膜(13例)、涙腺(8例)、皮膚(8例)、唾液腺(7例)、筋肉(4例)などであった。
・8例は節性の辺縁帯リンパ腫であった(primary nodal MZL)。
・経過観察期間の中央値5年(範囲 0.7-9.4年)時点で、無増悪生存率 79%、全生存率 95%であった。
・1例がリンパ腫に関連して死亡しており、照射野内からの再発が2例(25 Gy、30 Gy照射後)に認められた。
・遠隔再発の部位は、皮膚(2例)、リンパ節(2例)、その他、十二指腸、胃、筋肉、結膜に各1例、再発が認められた。
・白内障(18例)を除くと、グレード3以上の有害イベントは3例のみであった。
・自己抗体や自己免疫イベントが26/68例(38%)に認められた。
・ヘリコバクターピロリの感染が15/63例(24%)に認められた。
・自己免疫およびヘリコバクターピロリ感染、いずれも陰性の患者が27/68例(40%)であった。

<結論>
・胃を除く限局性の辺縁帯リンパ腫に対する放射線治療では、毒性を低く抑えつつ治癒を期待できる。
・自己免疫あるいはヘリコバクターピロリ感染のいずれかが、60%の患者で検出された。


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