BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性乳がんにおける対側乳がん発生リスク

  乳がん

Su L et al. Int J Cancer. 2020. PMID: 32037537
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32037537/

・BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性乳がんの対側乳がん発生リスク


<目的>
・BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性乳がんの対側乳がん(CBC, contralateral breast cancer)発生リスクを推計する。

<対象と方法>
・乳がん患者 9,401例を対象に解析。
・全例でBRCA1/BRCA2の変異の有無を評価した。

<結果>
・経過観察期間の中央値は5.7年時点で、181例に対側乳がんの発生が認められた。
・BRCA1/BRCA2遺伝子変異陰性例と比較して、BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性例では、対側乳がんの発生リスクが高く、BRCA1遺伝子変異陽性例で4.52倍(95% CI 2.63-7.76)、BRCA2遺伝子変異陽性例で5.54倍(95% CI 3.51-8.74)のリスク上昇が認められた。
・10年累積対側乳がん発生率は、BRCA1遺伝子変異陽性例 15.5%(95% CI 9.9-24.2)、BRCA2遺伝子変異陽性例 17.5%(95% CI 10.9-28.0)、BRCA1/2遺伝子変異陰性例 3.2%(95% CI 2.5-4.1)。
・BRCA1遺伝子変異陽性群において、乳がん診断時の年齢(若年)が対側乳がん発生リスクと相関していた(40歳以下 vs. >40歳:21.5% vs. 11.9%, HR 2.51, 95% CI 1.03-6.15, p=0.044)。
・BRCA2遺伝子変異陽性群では、乳がん診断時の年齢と対側乳がん発生リスクとの有意な相関は認められなかった。
・BRCA1、BRCA2遺伝子変異陽性例いずれにおいても、乳がんの家族歴のある患者では対側乳がん発生リスクが高かった(BRCA1: 27.5% vs. 9.4%, adjusted HR 2.64, 95% CI 1.01-6.97, p=0.049; BRCA2: 27.1% vs. 12.8%, adjusted HR 2.29, 95% CI 1.04-5.06, p=0.040)

<結論>
・乳がん患者において、BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性乳がん患者では、対側乳がん発生リスクが高く、特に乳がんの家族歴のある患者では対側乳がんの発生リスクが特に高かった。
・BRCA1遺伝子変異陽性例では、乳がんの診断年齢が若年であった場合に、対側乳がん発生リスクが高かった。


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