【STRSPH study】 治療歴のない孤立性肝細胞がん(HCC)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT) ー 多施設共同前向き研究 ー

  肝細胞がん

Kimura T et al. Hepatol Res. 2021. PMID: 33217113
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33217113/

・治療歴のない孤立性肝細胞がん(HCC)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)
・多施設共同前向き研究、STRSPH study


<目的>
・治療歴のない孤立性肝細胞がん(HCC)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)の有効性と安全性を前向きに評価すること。

<対象と方法>
・主な適格基準:(1)孤立性の肝細胞がん(HCC)、(2)肝細胞がん(HCC)に対する治療歴なし、(3)Child-Turcotte-Pugh score 7点以下、(4)手術やラジオ波(RFA)が適さない場合 または 拒否
・体幹部定位放射線治療の処方線量:40 Gy/5回
・主要評価項目:3年全生存率(OS)、副次評価項目:局所無増悪生存(LPFS)、局所制御(LC)、有害イベント
・目標登録症例数 60例、期待3年全生存率 70%。

<結果>
・2014年から2018年、36例が登録された。
・患者登録が遅れたため、36例が登録された時点で登録を早期終了した。
・腫瘍サイズの中央値は2.3 cm。
・経過観察期間の中央値 20.8ヶ月。
・3年全生存率は78%(95% CI 65-90%)。
・3年局所無増悪生存率は73%(95% CI 48-87%)、3年局所制御率は90%(95% CI 65-97%)。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)に関連したグレード3以上の毒性が4例(11%)に認められた。
・グレード5の毒性の発生は観察されなかった。

<結論>
・今回の研究では、体幹部定位放射線治療(SBRT)に関連した毒性の発生率は比較的低く、許容範囲のものであった。
・体幹部定位放射線治療(SBRT)後の局所制御や全生存成績は、これまでの報告されている切除が適さずラジオ波焼灼療法(RFA)により治療が行われた治療歴のない孤立性肝細胞がん(HCC)の治療成績と同等のものであった。
・今回の研究結果から確定的な結論は得られなかったものの、有望な治療成績結果から、体幹部定位放射線治療(SBRT)は早期の肝細胞がん(HCC)に対する代替治療オプションとなりうる。



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