非浸潤性乳管がん(DCIS)に対する乳房温存手術 ー サブタイプによる臨床的特徴や予後の違い ー

  乳がん

Yang L et al. Breast. 2022. PMID: 35462343
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35462343/

・乳房温存手術が行われた非浸潤性乳管がん(DCIS, ductal carcinoma in situ)
・サブタイプによる臨床的特徴や予後の違い


<背景/目的>
・非浸潤性乳管がん(DCIS)に対し乳房温存手術が行われた患者の、サブタイプによる臨床的特徴や予後の違いを解析した。

<対象と方法>
・SEERデータベース(2010-2017年)から非浸潤性乳管がん(DCIS)の患者を同定した。
・ホルモン受容体(HR)およびHER2に基づき、サブタイプにより4群に分類した(HR – HER2 -、HR – HER2 +、HR + HER2 -、HR + HER2 +)
・サブタイプ群間で臨床的特徴や予後を比較した
・各サブタイプ毎に放射線治療(RT)の予後への影響を解析した

<結果>
・5,628例を後ろ向きに解析した。
・HR –  HER2 -(5.3%, 299例)、HR – HER2 + (8.8%, 498例)、HR + HER2 – (19.3%, 1,086例)、HR + HER2 + (66.5%, 3,745例)。
・HR + HER2 – の患者では腫瘍サイズが小さく(72.6%, p<0.001)、低グレードの腫瘍が多かった(23.5%, p<0.001)。
・HR – HER2 – (24.4%, p<0.001)や HR – HER2 + (24.3%, p<0.001)ではコメド壊死を認める頻度が高かった。
・単変量解析において、HR + HER2 – の患者と比較して、HR – HER2 – の患者では同側乳房内イベント(IBE, ipsilateral breast event)の発生率が高かった(p=0.010)。
・HR + HER2 + の患者と比較して、HR – HER2 – の患者では乳がん特異的死亡リスクが高かった(p=0.021)。
・高リスクのDCISの患者において、放射線治療による5年同側乳房内イベント(IBE)発生率の低減効果は、HR – HER2 – (1.3%)、HR- HER2 + (0.7%)、HR + HER2 + (1.9%)、HR + HER2 + (2.6%)。

<結論>
・非浸潤性乳がん(DCIS)の患者では、サブタイプにより臨床的な特徴や予後の違いが認められた。


LEAVE A COMMENT