【SABR-COMET】 小数転移(オリゴ転移)に対する体幹部定位放射線治療後の長期成績

Harrow S et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022. PMID: 35643253
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35643253/

・少数転移(オリゴ転移)に対する体幹部定位放射線治療後の長期成績


<目的>
・少数転移(オリゴ転移)に対する遠隔転移病変に対するアブレーション治療後の長期成績の報告はない。
・SABR-COMET(第2相ランダム化試験)では、5年の経過観察を予定されていたが、2016年に10年までの経過観察を行うように変更がなされた。
・5年以降の治療成績を評価する。

<対象と方法>
・適格基準:原発腫瘍が制御されており、1-5個の遠隔転移があり、全ての遠隔転移病変に対する体幹部定位放射線治療(SBRT)が可能。
・患者を(1:2)の割合で、緩和的標準治療群(コントロール群)と全ての遠隔転移に対して体幹部定位放射線治療を行う群(SBRT群)にランダム化。
・主要評価項目:全生存(OS)、副次評価項目:無増悪生存(PFS)、毒性、生活の質(QOL)(FACT-G)、新規遠隔転移が発生するまでの期間

<結果>
・2012年から2016年の期間に99例がランダム化された(コントロール群 33例、SBRT群 66例)
・原発腫瘍:肺(18例)、乳房(18例)、大腸(18例)、前立腺(16例)、その他(29例)
・8年全生存割合:SBRT群 27.2%、コントロール群 13.6%(HR 0.50, 95% CI 0.30-0.84; p=0.008)。
・8年無増悪生存割合:SBRT群 21.3%、コントロール群 0.0%(HR 0.45, 95% CI 0.28-0.72; p<0.001)
・急性期/晩期毒性(グレード2以上)発生割合:SBRT群 30.3%、コントロール群 9.1%(p=0.019)。
・両群ともFACT-Gによる生活の質(QOL)スコアは経時的に低下がみられたが、両群間に有意さを認めなかった。
・全身療法の施行は両群で同様であったが、殺細胞性抗がん剤を要する患者の割合は体幹部定位放射線治療群で少なかった(33.3% vs. 54.6%, p=0.043)。

<結論>
・少数の遠隔転移に対し体幹部定位放射線治療(SBRT)を行うことにより、全生存や無増悪生存の長期間にわたる改善効果がみられ、経過観察期間を延長することにより問題となるような新規の毒性の発生を認めなかった。
・少ないながら(21.3%)体幹部定位放射線治療(SBRT)で治療された患者では5年以降も再発なく生存。


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