局所進行食道がんに対する根治的化学放射線療法 ー 原発腫瘍の局在による急性期有害事象や治療成績の違いは? ー

  食道がん

Hironaka S et al. Esophagus. 2020. PMID: 32342253
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32342253/

・II期/III期食道がんに対する化学放射線療法
・原発病変の部位と急性期有害イベントおよび有効性との関連性
・JCOG0909試験の探索的解析


<背景>
・JCOG0909試験は第2相試験で、II期/III期胸部食道がんに対する救済治療を含めた根治的化学放射線療法の評価が行われている。
・原発腫瘍の部位(上部、中部、下部)による予防的リンパ節領域への照射野が治療成績や有害イベントへ影響する可能性がある。
・JCOG0909試験における原発腫瘍の局在による安全性や有効性への影響は不明。

<対象と方法>
・原発腫瘍の局在により、胸部上部食道群(上部群)、中部食道群(中部群)、下部食道群(下部群)にグループ化。
・根治的化学放射線療法期間中の急性期有害イベント、完全奏効割合(CR)、3年無増悪生存割合、全生存割合を3群間で比較

<結果>
・2010年4月から2014年8月にJCOG0909試験に登録された96例のうち、94例を組み入れ解析を行った(上部 16例、中部 59例、下部 19例)。
・III期の患者の割合は、上部 25%、中部 37%、下部 47%。
・グレード3/4の白血球減少や好中球減少、血小板減少が、胸部中部食道や胸部下部食道の患者で多く認められた。
・グレード3/4  白血球減少(上部 / 中部 / 下部):38% / 66% / 84%
・グレード3/4  好中球減少(上部 / 中部 / 下部):44% / 54% / 68%
・グレード3/4 血小板減少(上部 / 中部 / 下部):0% / 15% / 16%
・3年全生存割合に有意差を認めなかった(上部 / 中部 / 下部):73.3% / 77.9% / 57.9%
・3年無増悪生存割合にも有意差を認めなかった(上部 / 中部 / 下部):60.0% / 59.3% / 47.4%
・完全奏効割合(CR)にも有意差を認めなかった(上部 / 中部 / 下部):62.5% / 62.7% / 42.1%

<結論>
・JCOG0909試験において、中部食道や下部食道原発の腫瘍で、重篤な血液毒性が多く認められる傾向が認められたが、腫瘍局在による有効性に明らかな違いはみられなかった。


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