前立腺がん>オリゴ転移>体幹部定位放射線治療

 

前立腺がん>オリゴ転移>体幹部定位放射線治療


後ろ向き研究


去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)

リンパ節転移


PSMA-PET


Bowden P, et al. Int J Cancer. 2020. PMID: 31199504

・前立腺がん、オリゴ転移(少数転移)(1-5個)に対する体幹部定位放射線治療(SBRT, stereotactic body radiotherapy)
・前向き臨床試験、中間解析、オーストラリア
・背景:前立腺がん、オリゴ転移の患者に対する体幹部定位放射線治療により、全身療法の開始/変更を遅らせることが可能。
・しかしながら、体幹部定位放射線治療の有効性を評価するため、大規模前向き研究が必要。
・今回、前立腺がん、オリゴ転移(少数転移)に対する体幹部定位放射線治療の単施設の前向き研究の中間解析結果を報告する。
・目的:体幹部定位放射線治療後の treatment escalationを避けることが可能な患者の割合を評価すること。
・結果:合計、199例の患者が登録され、肉眼的病変それぞれに対し、50 Gy/10回の照射が行われた。
・登録時、14例は去勢抵抗性前立腺がんであった。
・体幹部定位放射線治療2年後、treatment escalationが行われなかった患者の割合は51.7%であった。
・Treatment escalation 回避生存期間(中央値)27.1ヶ月
・ホルモン療法(アンドロゲン抑制療法)の既往のない患者と比較して、ホルモン療法の既往のある患者では、2年時点で treatmen escalationを回避できる割合が低かった(odds ratio 0.21, 95% CI 0.08-0.54, p=0.001)
・1-3個の病変を有する患者と4-5個の病変を有する患者の比較において、体幹部定位放射線治療の有効性に明らかな差を認めなかった。
・PSA(prostate-specific antigen)の低下が75%の患者で得られ、6例でPSA値が検出不能なレベルまで低下した。
・Grade 3 の晩期毒性の発生は観察されなかった。
<結論>今回の中間解析の結果から、前立腺がんで5個程度までのオリゴ転移(少数)転移の患者に対しては体幹部定位放射線治療を用いることが可能で、treatment escalationを遅らせることが可能。

 

Siva S, et al. Eur Urol. 2018. PMID: 30227924

・前立腺がん オリゴ転移/少数転移に対する体幹部定位放射線治療(SABR, stereotactic ablative body radiotherapy)
・前向き研究
・背景:前立腺がん、オリゴ転移/少数転移の患者に対して、体幹部定位放射線治療(SABR, steraotactic ablative body radiotherapy)が行われることが増加してきています。
・しかしながら前向き研究のエビデンスは限定的である。
・目的:前立腺がん オリゴ転移/少数転移に対する単回照射による体幹部定位放射線治療(SABR)の安全性および実行可能性を評価すること。副次評価項目:局所無増悪生存、遠隔無増悪生存、毒性、生活の質(QOL)、PSA(prostate-specific antigen)奏効
・対象と方法:今回の前向き研究では、CT、骨シンチ、sodium fluoride PETにてスクリーニングを尾k内、1-3個のオリゴ転移/少数転移の患者を同定した。
・Kaplan-Meier法により局所無増悪生存、遠隔無増悪生存を計算した。
・毒性評価はCTCAE v4.0に基づいて行った。
・QOL評価はEORTC QLQ-30 および QLQ-BM22を用いて、体幹部定位放射線治療1ヶ月後、3ヶ月後、12ヶ月後、24ヶ月後に行った。
・治療介入:転移病変部位に対する体幹部定位放射線治療(20 Gy/1回)
・結果:2013年-2014年、33例、合計50のオリゴ転移病変に対し体幹部定位放射線治療を施行し、2年間経過観察を行った。
・年齢(中央値)70歳、グリソンスコア 8以上 15例(45%)であった。
・20例では骨転移のみ、12例はリンパ節転移のみ、1例は骨転移およびリンパ節転移の病変であった。
・体幹部定位放射線治療の実行可能性は良好で、97%のケースで予定治療を行った。
・1例にGrade 3有害イベント(3.0%、椎体骨折)が認められた。
・死亡例は認められなかった。
・局所無増悪生存割合:1年 97%、2年 93%。
・遠隔無増悪生存割合:1年 58%、2年 39%。
・ホルモン療法(アンドロゲン抑制療法)が行われていなかった患者22例において、2年ホルモン療法回避割合は48%であった。
・治療前からの有意なQOL変化は観察されなかった。
・研究の限界(limitations):症例数が少ないこと、経過観察期間が短いこと、コントロール群の不在
<結論>前立腺がん 少数転移に対する単回照射による体幹部定位放射線治療は実行可能で、合併症の頻度は低かった。およそ1/3の患者では増悪が認められず、2年時点でホルモン療法を回避できていた。この治療法では生活の質(QOL)が保たれていた。


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