悪性リンパ腫>中枢神経原発悪性リンパ腫>高齢者

 

悪性リンパ腫>中枢神経原発悪性リンパ腫>高齢者


Asano K, et al. Int J Clin Oncol. 2021. PMID: 34637053

・高齢者 中枢神経原発悪性リンパ腫
・後ろ向き研究、日本、Tohoku Brain Tumor Study Group
・背景:全身状態(KPS, Karnofsky Performance Status)が不良であったり、合併症のため、高齢者の中枢神経原発悪性リンパ腫(EL-PCNSL, elderly patients with primary central nervous system malignant lymphoma)では十分な治療が行えない可能性がある。
・今回の後ろ向きコホート研究では、Tohoku Brain Study Groupにおいて、高齢者中枢神経原発悪性リンパ腫の不良な予後と関連するリスク因子を評価した。
・方法:8施設から71歳以上の中枢神経原発悪性リンパ腫患者を登録した。
・Log-rankテストにより単変量解析を行った。
・Cox proportional hazards modelを用いて多変量解析を行った。
・結果:3/142例では支持療法(BSC, best supportive care)が行われて居た。
・30例に対しては、病理学的な診断が行われておらず、3例は脳脊髄液の細胞診、100例は病理学的診断が行われていた。
・病理学的診断/細胞診にて診断がされた患者群と病理学的診断が行われなかった患者、年齢中央値 76歳以上 vs. 76歳未満の比較において、無増悪生存や全生存に有意差がないことを確認したのち、合計133例を解析した。
・治療前のKPS(Karnofsky Performance Statsu)中央値は50%であった。
・無増悪生存期間(中央値)16ヶ月、全生存期間(中央値)24ヶ月であった。
・Cox proportional hazards modelによる多変量解析において、不良な予後と関連していた因子は、心血管疾患の既往、中枢神経の合併症、治療後の肺炎やその他の感染症、放射線治療や化学療法の非施行であった。
<結論>高齢者中枢神経原発悪性リンパ腫患者では、治療前の併存疾患や治療後の合併症により予後へ影響を与える可能性がある。放射線治療および化学療法が有効であったが、適切な化学療法や放射線治療を追加すべきか否かに関しての結論は出せなかった。


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